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アンケートから生まれた Love story
第11章 後遺症
離れるという選択が、後々凶になるかもしれない。
また逆戻りになってしまうかもしれない。
それでも
……最後の母の表情を見たら
今までとは違う、少しだけ想いが届いたような気がした。
「……私、言えたよ」
みんなが去った待合室の窓際で、小さく呟く。
夕陽が沈んで、ガラス窓の外は照明の光に変わった。
……ねぇ秋
姫宮くんと鈴木くんが、背中を押してくれたの
勇気をくれたの
今の溢れる気持ちを伝えたいのは
秋、あなた1人だけ
今日はもう眠るって聞いた。
次に秋にはいつ会えるのだろう
大好きなあなたの笑顔を
私はこの目で、また見ることができるだろうか
母と別れて、心は晴れたはずなのに
彼を思うだけで、拭えない切なさが胸を締め付けた ───