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アンケートから生まれた Love story
第13章 逢いたい
「ですから、そんな人どこにも居ませんって」
縦横2メートル程の、大理石で出来たモニュメント。
私が立つ反対側から呆れ声が聞こえた。
「もう一度言ってください。
ミカエル、ガブリエル、あとなんでしたっけ?」
「……!」
「それ全員 ‟ 人 ” じゃないんですけど。
こんな時間に伝説上の存在と合わせて、何取引させる気ですか」
……大天使の名前を口にした
その声を聞いただけで、息が止まりそうになる。
「は? マドンナ?」
「……っ」
「いやマジで意味分からないですから」
……綺麗な声は、胸の奥にまで届いて
足音と共に近付いてくる気配に、何かがぐっと込み上げてくる。
「……蓮さん、からかうのやめてください。
強制的に放り出されて、俺本気でこのまま帰りますよ…」
裏側に周ってきた彼の声と足が、ピタッと止まった。
「……!」
スマホを片手に、電話をしていた秋は
……正面に向かい合った私の前で、大きく目を見開いた。