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アンケートから生まれた Love story
第13章 逢いたい
鼻がツンとして
伝言を伝えた私の声が、最後は擦れてしまった。
「……全然チャラくねぇじゃん」
小さく呟いた秋が、なんだかとても愛おしくて
微笑んでしまう顔がバレないように、私も秋に寄りかかった。
「うん、だから自称って前置きしたの…」
「あんなのがしえりさんと同じ会社に居るって、マジで危険」
「……!」
「俺が女だったら一瞬で落ちる」
その声が少し拗ねたように聞こえたから、また体を離した。
……可愛いって言ったら、ダメなのかな。
ダメだよね。
それよりも、今
私があなたに伝えたいことは……
「……姫宮くんは素敵だけど」
タオルを外して、もう一度秋と向き合った。
……私もきっと、秋と同じように目が赤くなってると思う。
「私の心は、隙間なく秋だけで溢れてる」
「……!」
「秋が幸せであってほしいって想ってるから
……だから」
─── 届いてほしい
怖いと吐露したあなたに
恐れることはないって
何も心配することはないって
……あなたには
これからはずっと、心から笑ってほしい
「本当の気持ちを、伝えにいこう。
……ずっと逢いたかった人に」
「……っ」
「大丈夫。 きっと伝わるわ」