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アンケートから生まれた Love story
第14章 いつまでも、幸せに
隠すように、視線を伏せた秋。
「困らせるよな、こんなこと言うのは。
だけど」
「……っ」
「……最後、出て行く時に
見せてくれた笑顔が忘れられなくて……ずっと心に残ってたんだ」
─── 秋が
抑え込んでいた想いを、言葉にして伝えようとしている
……会いたかったって、初めて……
「会いたいし、また一緒に暮らしたいし
此処にもし一緒に居たらって、何度も思った」
「……っ」
「……そうだな、そんな時がたくさんあったよ」
思い出すように、秋が目を閉じた。
「勉強の成績が良かったときとか、運動会で勝ったときとか
……ありがちだけど、いつも母さんの笑顔を思い出していた」
「……!」
「春が近付いてきたって感じる、風が気持ちのいい日とか、夕陽が綺麗だった夏とか
雪が降った早朝……
この真っ白な世界を見たら、きっと嬉しそうに笑うだろうなって」
「……っ」
「想像すると、いつも温かかった。
きっとどこかで母さんも見てるって、そんな気がしたから」