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アンケートから生まれた Love story
第3章 問答無用で引き受けろ
到着した誰もいないエレベーターに、2人で乗り込む。
今日は帰らずにこのまま社内業務を続けることを決めた俺に
話聞いてたのかと、蓮さんは溜息を漏らした。
「追い込むなって言ってるんだ。
早く決めたいからって、それこそ占いに走ったりするなよ?」
「確かに。
俺まで謎の信者にならないように気を付けます」
「その女性に、断るなら早めに言った方がいいよ。
てゆーか連絡先聞いたのか?」
「そういや最後に名刺渡されたんだった」
強引に手の中に握らせてきて、一目散に去っていった彼女。
半分に折り目が付いたそれを、ポケットから取り出す。
会社名よりも先に目立つ、立派な名前。
「 ‟ 神楽しえり ” 」
「……!」
「会社近いけど、逆側っすね。
このロゴ、****holdingsって業界大手の…」
「待て、今何て言った?」
「え? あー、****ホールディング…」
「その前!名前!」