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アンケートから生まれた Love story
第3章 問答無用で引き受けろ
なんで!?
壁ドンされる理由もぜんっぜん意味不明だし!
「引き受けろって何がですか…」
「だから今すぐ行って詳細聞いてこい。
結果出すまで戻るな」
「……!」
「仕事より何よりも重要案件だ。
失敗は俺が許さない」
さっきまで追い込むな急ぐなって言ってくれていた人が
口調を変えて、見たこともない鬼の形相で俺を睨みつけている。
……普段温厚な人の本気って、怖すぎるんですけど。
エレベーターのドアが開いて、事務の女たちが黄色い歓声を上げているのに
まったく気にせずジリジリと追い詰めてくる。
「……蓮さん、瀬名さんも。
専門に相談する方法がいいって言ってましたよね」
「前言撤回。
直接その人が頼んだなら、お前が最後まで責任持つべきだ」
「責任って…」
「はぁ…、 ‟ ヒメ ” に報告しねぇと……」
ヒメ? 姫?
・・・誰?
「とにかく、そういうことだから」
謎の存在を口にして、顔面蒼白な蓮さんが
兎にも角にもならないままフラフラとエレベーターから去っていく。
まるで理解しきれない俺は
追うことも聞き返すことも出来ず
そのまま1人、降下していくしかなかった ───