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アンケートから生まれた Love story
第4章 マドンナ
「……生産管理部は、美和が居たってだけで。
フロアも違うし、そもそも俺ら開発関係と関わる部署じゃない」
「……!」
「だから誰が配属されたかなんて知らねぇ」
自分の名前が出たことで、美和がピクッと反応する。
俺との結婚を機に退職した後、優香の会社に転職したから
空いたその穴には当然他の社員が補充されたわけで。
数年前、一条の制裁に手を貸してくれた奈々さん以外は
俺にとっては興味ゼロだから知ったこっちゃねぇ話だ。
「その後任がどうしたってー?」
『マ・ド・ン・ナ・よ♥』
「……は?」
『我が大学で、高嶺の花と謡われた
2年上の先輩の存在をあんたも聞いたことあるでしょ?』
「……!」
『あたしは水泳部でそう呼ばれてたけど~♪
って冗談は置いといて、彼女がホンモノよね』
「………」
『マドンナがうちの会社に居たなんて驚きだわ。
社員番号から見つけたんだけどさー。
まぁ、あたしはヒメより採用は後だし、店舗勤務だから知らなくて当然だけど』