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アンケートから生まれた Love story
第4章 マドンナ
「……ねぇヒメ
いえ、“ 私が元勤めていた生産管理部に興味のない ” 姫宮さん」
キツネどころか狼みたいな威圧感を出して、美和が一歩俺に近付いた。
「供述内容によっては、時効かもしれないし
黙秘権もあるけど……分かってるよね?」
「……!」
「瑠璃ちゃんの旦那さんは蓮くんで
千夏ちゃんの彼氏はユーリくんだよ」
「~~!」
「今度の金曜日にはヒカルちゃんも来るし
主催はもちろん、優香さんと麗子さんだよ」
訳:お前が吐かないなら仲間に聞く
……刑事って容疑者を恐喝してもいいんでしたっけ。
最後に百獣の王の名を出してくる時点で、俺の権利は無いも同然。
「過去に何があっても、気にしないよ。
過ぎたことだもん」
「……美和…」
「でも、内容と場合によっては
次の出張から帰るまでヒメとはエッチしないから」
・・・エア鈍器で殴られた。
俺にとってそれは死活問題だから、選択肢はひとつしか残っていない。
……11年前
若干ハタチの大学2年
青春時代のほろ苦い、蓮と俺だけが知る失敗エピソード
── パンドラの箱を、今
1番大切な人の前で、自らこじ開けようとしていた ──