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二人の彼に囚われて【目覚め】~偽りの花嫁は真実の恋を知る~
第7章 二つの感情(おもい)の狭間で

今宵もまた王は礼儀正しく握り拳二つ分の距離を置き、ミナの隣で眠りにつくのだろう。
王が約束を守ってくれていることに安心しながら、その一方で指一本触れようとするのも躊躇うことにどこかで傷ついている。どう考えても、矛盾極まりないと思うし、むしろ律儀に約束を守り続ける彼に感謝すべきところだ。なのに、婚礼の夜やミナの身体を開いた夜に見せた激情の片鱗も今は見せない王に対して、何故かもどかしさを憶える。
王が約束を守ってくれていることに安心しながら、その一方で指一本触れようとするのも躊躇うことにどこかで傷ついている。どう考えても、矛盾極まりないと思うし、むしろ律儀に約束を守り続ける彼に感謝すべきところだ。なのに、婚礼の夜やミナの身体を開いた夜に見せた激情の片鱗も今は見せない王に対して、何故かもどかしさを憶える。

