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二人の彼に囚われて【目覚め】~偽りの花嫁は真実の恋を知る~
第9章 贈り物(プレゼント)

その尚宮が珍しく不審感も露わに告げた。
「何でも、若い女中らしい娘が王宮正門前で昭儀さまにお会いさせて頂きたいと必死に懇願していたのだそうです。されど、ただの召使い風情を幾らご実家ゆかりの者といえども、宮殿に入れて昭儀さまにお引き合わせするわけには参りません。門衛は帰れと何度も申したそうですが、あまりに娘が懇願するのが憐れで、しかも尋常ではない様子だったというので、とりあえず文だけを預かり女中は帰したと申しております」
「何でも、若い女中らしい娘が王宮正門前で昭儀さまにお会いさせて頂きたいと必死に懇願していたのだそうです。されど、ただの召使い風情を幾らご実家ゆかりの者といえども、宮殿に入れて昭儀さまにお引き合わせするわけには参りません。門衛は帰れと何度も申したそうですが、あまりに娘が懇願するのが憐れで、しかも尋常ではない様子だったというので、とりあえず文だけを預かり女中は帰したと申しております」

