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二人の彼に囚われて【目覚め】~偽りの花嫁は真実の恋を知る~
第2章 幻の蒼い薔薇

「ー期待ですか?」
ミナの問い返しに、王はうんうんと頷く。
「後宮で私に逆らう者はいないよ。たとえ誰であろうと、私が寝所に招きさえすれば否とは言わない。だけど、実際はどうなんだろう。私という男を一人の人間として見てくれているのか、それとも王という玉座を通して見ているから、拒まないのか。多分、残念ながら後者だろうな。母である大妃さま(テービマーマ)さえ、王である私には、よほどでない限り何も異を唱えない。たとえ心で何をどう感じていたとしてもね」
ミナの問い返しに、王はうんうんと頷く。
「後宮で私に逆らう者はいないよ。たとえ誰であろうと、私が寝所に招きさえすれば否とは言わない。だけど、実際はどうなんだろう。私という男を一人の人間として見てくれているのか、それとも王という玉座を通して見ているから、拒まないのか。多分、残念ながら後者だろうな。母である大妃さま(テービマーマ)さえ、王である私には、よほどでない限り何も異を唱えない。たとえ心で何をどう感じていたとしてもね」

