この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
二人の彼に囚われて【目覚め】~偽りの花嫁は真実の恋を知る~
第2章 幻の蒼い薔薇

「嫌だ。ミナ、両班や王室の人間だけが富み栄え、民たちだけが貧しさに喘いでいる今のこの国は、どう考えてもおかしい。領議政は私が幼い頃から言っていた。民は王のために生きているんだ。けれど、成長するにつれ、私はそういう考えはおかしいと疑問を持つようになった。考えてごらん、民だって一人一人、生きているんだよ。誰の人生も、生命もその重さは同じではないのか。何故、王であるからという理由だけで、民よりも自分に価値があるなんて思える? 人は生まれる場所も立場も選べないのに?」

