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MOTHER(マザー)
第1章 MOTHER(マザー)
1
時は、2011年7月23日の夕方6時半過ぎのことであった。
場所は、呉市東中央にある大きめの一戸建ての家にて…
家は、菜水の元夫の家族が暮らしている。
家の食卓に、元夫の一磨と一磨の両親・竜太しえ夫婦と一磨の今の妻・由水(ゆみ)と末の弟・龍磨(たつま・大学院生)がいる。
もうひとりの弟・琢磨(たくま・タクシー運転手)は夜勤中で食卓にいない。
テーブルの上に、あじのひらきと野菜の煮物ときんぴらゴボウととんかつ(惣菜)が置かれている。
みんなでゴハンを食べようとした時であった。
家族間で深刻なトラブルが発生した。
ことの発端は、龍磨が食べるとんかつを由水が取り上げたことが原因で発生した。
「なにすんだよ!!オレの食べるとんかつ返せよ!!」
龍磨に怒鳴られた由水は、泣きそうな声で言うた。
「アタシは、いじわるで取り上げたんじゃないのよ…衣がサクサク言うようにオーブンで温めなおすだけよ。」
「そんなことしてなにがしたいんだ!!」
「だから、衣がふんわりしてサクサクした方がおいしいから温めなおすだけなのよ…1分でできるから待っててよぅ…」
台所へ行った由水は、大急ぎでオーブンにトンカツを入れて温め直しを始めた。
(チーン)
オーブンがチーンと鳴った。
由水は、急いでトンカツを取り出して、できあがっているかどうかひとくちつまんで確かめてみた。
しかし…
衣がサクサク言わなかった。
どうしよう…
衣がサクサク言わない…
(チーン)
その後、2~3回繰り返して温め直しをしたが、衣がサクサク言わないので、由水は大パニックにおちいった。
その時であった。
龍磨が一磨の頭をかたいもので殴りつけた。
「死ねや!!」
(ガーン)
「ああ、頭が痛い…」
端にいたしえが泣きそうな声で一磨に呼びかけた。
「一磨!!一磨!!」
「おかーさーん…頭が痛い…頭が痛い…」
「大変!!髄液がもれているわ!!」
「おーい、大丈夫か?」
「あなた、救急車呼んで~」
「分かった…今呼ぶ~」
「龍磨!!なんで一磨を殴るのよ!!」
「嫂(おねえ)が悪いから一磨を殺すんや!!」
「龍磨やめて!!」
「グワー!!」
龍磨は、刃渡りの鋭いナイフで一磨を刺して殺したあと、家の中でめちゃくちゃになって暴れ回った。
時は、2011年7月23日の夕方6時半過ぎのことであった。
場所は、呉市東中央にある大きめの一戸建ての家にて…
家は、菜水の元夫の家族が暮らしている。
家の食卓に、元夫の一磨と一磨の両親・竜太しえ夫婦と一磨の今の妻・由水(ゆみ)と末の弟・龍磨(たつま・大学院生)がいる。
もうひとりの弟・琢磨(たくま・タクシー運転手)は夜勤中で食卓にいない。
テーブルの上に、あじのひらきと野菜の煮物ときんぴらゴボウととんかつ(惣菜)が置かれている。
みんなでゴハンを食べようとした時であった。
家族間で深刻なトラブルが発生した。
ことの発端は、龍磨が食べるとんかつを由水が取り上げたことが原因で発生した。
「なにすんだよ!!オレの食べるとんかつ返せよ!!」
龍磨に怒鳴られた由水は、泣きそうな声で言うた。
「アタシは、いじわるで取り上げたんじゃないのよ…衣がサクサク言うようにオーブンで温めなおすだけよ。」
「そんなことしてなにがしたいんだ!!」
「だから、衣がふんわりしてサクサクした方がおいしいから温めなおすだけなのよ…1分でできるから待っててよぅ…」
台所へ行った由水は、大急ぎでオーブンにトンカツを入れて温め直しを始めた。
(チーン)
オーブンがチーンと鳴った。
由水は、急いでトンカツを取り出して、できあがっているかどうかひとくちつまんで確かめてみた。
しかし…
衣がサクサク言わなかった。
どうしよう…
衣がサクサク言わない…
(チーン)
その後、2~3回繰り返して温め直しをしたが、衣がサクサク言わないので、由水は大パニックにおちいった。
その時であった。
龍磨が一磨の頭をかたいもので殴りつけた。
「死ねや!!」
(ガーン)
「ああ、頭が痛い…」
端にいたしえが泣きそうな声で一磨に呼びかけた。
「一磨!!一磨!!」
「おかーさーん…頭が痛い…頭が痛い…」
「大変!!髄液がもれているわ!!」
「おーい、大丈夫か?」
「あなた、救急車呼んで~」
「分かった…今呼ぶ~」
「龍磨!!なんで一磨を殴るのよ!!」
「嫂(おねえ)が悪いから一磨を殺すんや!!」
「龍磨やめて!!」
「グワー!!」
龍磨は、刃渡りの鋭いナイフで一磨を刺して殺したあと、家の中でめちゃくちゃになって暴れ回った。