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瀬音とボクとよしみくん
第16章 神様お願い
ボクらの学校では、卒業式の後、お別れパーティーなるものがある。
そして、そのメインイベントが、学年全員によるフォークダンス。
これが、最後。
瀬音くんと触れあえる、ラストチャンス。
フォークダンスは学年全員が一斉に踊る。
男子と女子がペアで輪になって。
それには、男子と女子の人数がまったく一緒じゃないと成立しない。
だけど、うちの学年は男子が女子よりも6人多い。
つまり、3人の男子が女子役をやらなければならない。
それでは最後の思い出としてあまりにかわいそうということになり、以前は先生が代わりをしていたこともあったらしい。
が、今では、逆にこれが一種の罰ゲーム的なイベントとなり、盛り上がりの要となっている。
くじで何人かの男子が選ばれて、当日はただ女子役をするのではなく、女装までして踊るのだ。
さらには、本来人数合わせとしては必要ないはずの女子までもが何人か男装をする。
今回は、6人の男子と、3人の女子がくじで決まる。
つまりは、そのくじをみごと引き当てられれば、瀬音くんと……
86分の6。
神様、お願いします。