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瀬音とボクとよしみくん
第18章 おまけ① デート
「……俺の彼女に手ー出すなよな……」
瀬音くんが言ってくれた。
冗談だったんだろうけど。
あの時、ボクに気づいていたんだろうか。
病室で、女装姿のボクで再会した時……瀬音くんは黙ったまま、少し怪訝そうにボクの顔を眺めていた。
気づいていていたんだろうか、いなかったんだろうか。
「……おま……」
瀬音くんは、あの時、何と言いかけようとしたんだろう。
「……あれ、純ちゃん、久しぶり、元気だった?……」
有貴くんがあの時、名前を言わなかったら?
あの時、デートしたボクだって気づいたのだろうか……
ボクは、久しぶりにあのゲームセンターに行き、あの時したゲームをした。
あぁ、なんでだろう
なんで
涙が出てくるんだろう。
もう、大丈夫だと思ったのに。