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瀬音とボクとよしみくん
第27章 女子校潜入▽
「で、デートはしたの?」


ゆかりちゃんに詰問される。


「したよ。一応」


「ほ、ほう。で?」


「で?」


「エッチはしたの?」


「えっ、するわけないじゃん」


「そう?」


「だって、男同士だよ。有貴くんは女の子の純ちゃんが好きなんだもん」


「うーん? そうなの? そもそも、有貴くんは純ちゃんのこと、男だとおもってるんだよね。劇で男の子の純くんと、女の子の純ちゃんが同一人物だって気付いたわけだよね」


「どうなんだろう? 劇の時は気付いていたのかな? でも、そのあと、男の時に再度デートを申し込まれたわけだから……最終的には気付いたのだと思うけど」


「どうやって?」


「どうって?」


「どうやって、デートの申し込みをされたの? 女の格好をしてって言われたの?」


「違うけど」


「じゃあ、絶対じゃないわよね」


「え? でも、ボクに言ってきたわけだから……たしか、もう一度デートをしたいって、純ちゃんと」


「純ちゃん? 伝言して、ともとれるよね」


「まさか……え?」


「じゃあ、男の子かどうか最終確認したかったのかな? で、普通にデートしただけ?」


「うん」


「男かどうかたしかめようと、服を脱がされたりは?」


「されないよっ」


「じゃあ、キスぐらいは?」


「だから、しないって」


「へぇ~、意外ね」


「やっぱり、男の子だった純ちゃんは好きじゃないんだよ」


「だったら、そもそもデートしないんじゃない?」


「うーん」


「それに有貴くんだったら、男だとわかっても無理矢理迫りそうだけどな~」


「あぁ、まぁね」


お風呂に一緒に入った時、キスを迫られた光景が頭をよぎる。


「まぁ、とにかく大変だったんだね」


「え、でも、有貴くんって、けっこう優しいよ。それなりにカッコイイし……ちょっとエッチだけどね」


正直たのしかった。


「へぇ~、瀬音よりも?」


「それは……」


「今でも、瀬音が好きなんでしょ?」


「……うん」
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