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瀬音とボクとよしみくん
第33章 マリアの約束
「マリアに言われたんだ。もしも、本気だったら3年我慢しろって。3年たっても好きだったら許してあげるって」
「3年?」
「あぁ。3年のうちに、気持ちが離れると思ったんだろうな。もしくは、純に彼女でもできるとか思ったのかもな」
「そうだったんだ。知らなかった。ごめん」
「いや、それはしょうがねぇけど。この話自体も純に内緒でって言われていたからな。で、俺がどんな思いで別れたか」
そっか、あの時
峰岸くんたちにいじられた時の冷たい目はボクを無視した目じゃなくて、別れを決意した目だったんだ。
「お前はどうなんだ?」
「え? ボクが何?」
「誰か付き合ってるのか?」
「い、いないよ」
「本当か?」
「うん」
「有貴ともか?」
「う……うん」
「ちょっと間があったぞ」
「ないよないない」
「じゃ。マリアともか?」
「え、えぇ!? マリアちゃんとなんて、さらにあるわけないよ」
「本当か?」
「本当だよ。だって実の姉弟なんだよ」
「禁断の恋って、あるだろ?」
「な、ないよ」
「い~や、マリアは純の事が好きなんじゃないか?」
「は? まさか」
「だから、俺と別れさせたんだろ?」
「それは、お姉ちゃんとしてじゃなくて?」
それだとしても、今では信じられないけど。
「いや、そんな感じじゃなかったんだよな。それに実の姉弟のことを知ったのも、母親から注意されたのがきっかけらしいからな」
「どういうこと?」
「純だけはよしなさいって言われたらしい」
「いや、だからって……」
「母親の勘はあなどれないぞ」
「でも、マリアちゃんとはなんにもないよ」
なんにもではないけど。
「本当だな」
「うん」
「じゃあ……」
「3年?」
「あぁ。3年のうちに、気持ちが離れると思ったんだろうな。もしくは、純に彼女でもできるとか思ったのかもな」
「そうだったんだ。知らなかった。ごめん」
「いや、それはしょうがねぇけど。この話自体も純に内緒でって言われていたからな。で、俺がどんな思いで別れたか」
そっか、あの時
峰岸くんたちにいじられた時の冷たい目はボクを無視した目じゃなくて、別れを決意した目だったんだ。
「お前はどうなんだ?」
「え? ボクが何?」
「誰か付き合ってるのか?」
「い、いないよ」
「本当か?」
「うん」
「有貴ともか?」
「う……うん」
「ちょっと間があったぞ」
「ないよないない」
「じゃ。マリアともか?」
「え、えぇ!? マリアちゃんとなんて、さらにあるわけないよ」
「本当か?」
「本当だよ。だって実の姉弟なんだよ」
「禁断の恋って、あるだろ?」
「な、ないよ」
「い~や、マリアは純の事が好きなんじゃないか?」
「は? まさか」
「だから、俺と別れさせたんだろ?」
「それは、お姉ちゃんとしてじゃなくて?」
それだとしても、今では信じられないけど。
「いや、そんな感じじゃなかったんだよな。それに実の姉弟のことを知ったのも、母親から注意されたのがきっかけらしいからな」
「どういうこと?」
「純だけはよしなさいって言われたらしい」
「いや、だからって……」
「母親の勘はあなどれないぞ」
「でも、マリアちゃんとはなんにもないよ」
なんにもではないけど。
「本当だな」
「うん」
「じゃあ……」