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瀬音とボクとよしみくん
第36章 結び○
幸せすぎる。
こんなに幸せすぎていいのだろうか。
瀬音くんの腕の中でまどろむ。
あの地獄の瞬間からは想像できない。
「でも、いったい誰だったんだろうね、あの子は」
「なんだ? 急に。あの子って?」
「だから……ボクたちのことを見て、噂を広めた子」
病室でボクたちがあと少しで結ばれるはずだったのに。
きっと、あの子が噂を広めたんだと思う。
だから、たぶん同級生の誰か。
お姉さんだけだったら、そうはならなかったはず。
あの子さえいなかったら……
「あ? いたか? そんなやつ」
「いたよ。たしかにいた。お姉さんの隣に。だって、お姉さんが連れてきたんだもん。友達だよって」
「いーや、姉貴一人だった」
「えぇー、本当に? 覚えてないの」
「いや、覚えるよ。たしかに姉貴しかいなかった」
「間違いない?」
「あぁ」
こんなに幸せすぎていいのだろうか。
瀬音くんの腕の中でまどろむ。
あの地獄の瞬間からは想像できない。
「でも、いったい誰だったんだろうね、あの子は」
「なんだ? 急に。あの子って?」
「だから……ボクたちのことを見て、噂を広めた子」
病室でボクたちがあと少しで結ばれるはずだったのに。
きっと、あの子が噂を広めたんだと思う。
だから、たぶん同級生の誰か。
お姉さんだけだったら、そうはならなかったはず。
あの子さえいなかったら……
「あ? いたか? そんなやつ」
「いたよ。たしかにいた。お姉さんの隣に。だって、お姉さんが連れてきたんだもん。友達だよって」
「いーや、姉貴一人だった」
「えぇー、本当に? 覚えてないの」
「いや、覚えるよ。たしかに姉貴しかいなかった」
「間違いない?」
「あぁ」