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瀬音とボクとよしみくん
第41章 あの日、あの時
「でも、本当にボクに会いにきたのか、わからないよ……もしかしたら、瀬音くんだったのかも?」
「い~よ、下手なフォローは。しょうがないだろ、俺は英語教室に行ってないんだから」
「……うん」
「一ノ瀬さんで間違いないと思いますよ」
良美ちゃん、よけいなことを。
「こっそり、ラブレターを盗み見しちゃいましたから。純って、女の子だと思ってました」
「えぇ? 本当に? そこには……なんて?」
「いや、そこまでは、さすがに覚えていませんよ」
「そうなんだ。じゃあ、もちろん、そのラブレターは……」
「えぇ、きっと直接渡そうとしたんでしょうね。残念ながら、それも、なくなってしまって、いまだにみつかってません……」
「そうだよね……」
もちろん、ボクも辛いけど、それ以上に良美ちゃんは辛いはず。
「ごめんね。辛いことなのに、思い出させて」
「いえ、犯人は捕まってますし、こうして、一ノ瀬さんに兄の思いを伝えられてだけでも良かったです」
「……捕まって、いるの?」
「あ、はいっ。あれ? 説明しませんでした?」
「ううん、聞いてない」
てっきり、話の流れから、犯人もみつかってないのだとばかり。
「ほらっ、こいつが犯人……」
瀬音くんがボクにスマホを持たせる。
「い~よ、下手なフォローは。しょうがないだろ、俺は英語教室に行ってないんだから」
「……うん」
「一ノ瀬さんで間違いないと思いますよ」
良美ちゃん、よけいなことを。
「こっそり、ラブレターを盗み見しちゃいましたから。純って、女の子だと思ってました」
「えぇ? 本当に? そこには……なんて?」
「いや、そこまでは、さすがに覚えていませんよ」
「そうなんだ。じゃあ、もちろん、そのラブレターは……」
「えぇ、きっと直接渡そうとしたんでしょうね。残念ながら、それも、なくなってしまって、いまだにみつかってません……」
「そうだよね……」
もちろん、ボクも辛いけど、それ以上に良美ちゃんは辛いはず。
「ごめんね。辛いことなのに、思い出させて」
「いえ、犯人は捕まってますし、こうして、一ノ瀬さんに兄の思いを伝えられてだけでも良かったです」
「……捕まって、いるの?」
「あ、はいっ。あれ? 説明しませんでした?」
「ううん、聞いてない」
てっきり、話の流れから、犯人もみつかってないのだとばかり。
「ほらっ、こいつが犯人……」
瀬音くんがボクにスマホを持たせる。