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瀬音とボクとよしみくん
第10章 セーラー服で○
「バカっ、盗んだんじゃねぇぞ。姉貴のだから」


「……お姉さんの?」


「おう」


瀬音くんが、お姉さんのセーラー服をボクに手渡す。


ボクには女兄弟がいないから、セーラー服を普通に扱い、触る瀬音くんがうらやましく思えた。


お姉さんのとはいえ、同級生が着ているセーラー服と同じものだ。


そう思うと興奮する。


「でも、これをオカズにするなんて、お姉さんに悪い気が」


「バ、バカっ、誰が、姉貴の制服に興奮するんだよっ。気持ちわりぃ」


「え? だって、今日は、するんじゃないの?」


「だ、だから……」


瀬音くんは、何故か恥ずかしそうに、口ごもった。


「何? どういうこと?」


「お、お前が着るんだよ」


「はっ? ボクが?」


意味がわからない。
今まで、そんなことなかったのに。


「どういうこと? なんでボクがセーラー服を着るの?」


「だ、だから……」


ボクが質問すると、瀬音くんは、余計に恥ずかしがった。
瀬音くんが恥ずかしがると、ボクまで恥ずかしくなってくる。


最近は、瀬音くんが恥ずかしがることなんてないのに。


ボクは、有貴くんとの出来事を思い出す。


有貴くんは、ボクのことを女の子だと思っていた。
そんなボクに、興奮して、おちんちんを大きくしていた。


でも、瀬音くんは、ボクのことを男だと知っている。


いくら女装したって、ボクに興奮するするわけないのに。


でも、恥ずかしそうにする瀬音くんを見ていると、なんだかモヤモヤしてくる。
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