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瀬音とボクとよしみくん
第11章 ゆかりちゃんの性教育▽
「それで? 女装に目覚めたの?」


「ち、違うよ。着てこいっていうから、しかたなく」


「そうかしら? ノリノリのような気がするけれど」


「え、そんなわけ……」


「ま、いいわ。じゃあ、化粧も教えてあげるし、なんなら私の古着も少しあげるわね」


「本当に? 嬉しい……」


「やっぱり、乗り気じゃないかしら」


「……ちがうよ」


と言う顔がニヤついているかもしれない。
だって、これで、もっと女の子になれるんだから。


「ねぇ、ところで、瀬音くんとは、付き合っているの?」


「え?」


唐突に聞かれ、言葉に詰まる。
というより、考えたこともなかった。


付き合う?


ボクと瀬音くんが?


「だって、いつもエッチな事を二人でしているのでしょう?」


「ち、ちがうよ」


そこまでは言っていない。


瀬音くんにお願いされて、セーラー服を着させられた、としか。
なんで知ってるんだろう。


「キスはした?」


キス?


「し、してないよ」


瀬音くんとは。


「私はマリアとしたよ」
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