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第3章 水の中での戯れ

「毎日ほんとに幸せだな」

しみじみと、賢哉は呟いた。

「結婚一周年の日も、二年目も三年目も、こうして玲那と一緒にお風呂に入っていたいな」

「お風呂に入るだけで幸せだって、賢哉は思うの？」
「思うよ！当たり前の日常が一番難しいんだから、それが毎日繰り返されるのは凄く幸せな事なんだよ」

そう言って、賢哉は玲那の頭をヘアドライタオルで包んでやる。

「今日一日あった出来事を報告して、今晩の夕飯のおかずの話をしながら一緒にお湯に浸かる。お風呂から上がったら玲那の身体を拭いてあげて、髪乾かしてあげてー」

「今はそうでも。新婚じゃなくなってくれば、段々そんな気はしなくなるかもよ？」

試すような質問をする玲那の頭を、賢哉は少々乱暴にタオルで擦る。