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イケメンエリートの欠点
第3章 水の中での戯れ

結婚してからの妻の美しさは、夫の裁量次第だと思う。
折に触れ褒め、たまに洋服をプレゼントしてあげてーそれで妻がいつも可愛いなら、夫にとっても喜ばしい事だし、家庭だって円満だ。
いい事尽くめなのに、こんな簡単な事を何故|皆《みな》出来ないのだろうと不思議でならない。
他人《ひと》の家庭の事情に深く首を突っ込むのもあれなので黙っていたが、彼女の友達の話にしたって、自分なら百倍も上手くやれる自信があった。
洗面台に備え付けられた鏡に、賢哉は向き合う。
無表情から一転。
やがてその双眸が細まり、口角がきゅっと上がる。
「要領悪いよなあ」
賢哉は嘲笑った。
折に触れ褒め、たまに洋服をプレゼントしてあげてーそれで妻がいつも可愛いなら、夫にとっても喜ばしい事だし、家庭だって円満だ。
いい事尽くめなのに、こんな簡単な事を何故|皆《みな》出来ないのだろうと不思議でならない。
他人《ひと》の家庭の事情に深く首を突っ込むのもあれなので黙っていたが、彼女の友達の話にしたって、自分なら百倍も上手くやれる自信があった。
洗面台に備え付けられた鏡に、賢哉は向き合う。
無表情から一転。
やがてその双眸が細まり、口角がきゅっと上がる。
「要領悪いよなあ」
賢哉は嘲笑った。

