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第4章 幸せに揺れる日々

「えー、そうなの！？」

「賢哉、声おっきい！」

「玲那が俺におねだりしてくる事なんてそうないから、ちょっと変だとは思ってたんだ。…なんだ、そっかあ」

すっかり気落ちした賢哉を、玲那は必死で宥める。

「ごめん賢哉、悪気はなかったの」

「玲那がそんな事しないのは分かってるよ。…でもさ」

三階のフロアをとぼとぼ歩く夫の扱いに、玲那は苦慮する。

あの流れで何故、その場凌ぎだと気が付かないんだろうと逆に思う。

知っててわざと知らない振りをしてるのではないかと、頭がいいひとだけに疑ってしまう。

何れにしろ、夫のご機嫌はどうにかしてとらないといけない。

困ったなあと辺りを見回したところで、手頃なアクセサリー類を販売しているショップが目に入った。