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イケメンエリートの欠点
第2章 交差する妬みと思い出

忌々し気に頭を掻き毟《むし》るその横顔は、苦々しく歪んでいた。
だが、ほんの薄らと上気しているように見える頬もまた、紛れもないものだった。
賢哉は不甲斐ない自分を叱咤し、そして今一度の勇気を振り絞った。
『玲那!』
擦れ違ったひとがびっくりし、思わず振り返るくらいの声量だった。
名前を呼ばれた本人もあまりの驚きに肩を震わせ-でも、彼から目を離せない。
声を失っている玲那の両手を断りもなく奪い、賢哉は彼女と正面から向き合った。
吃驚する玲那と瞬きもせずに見詰め合い、やがて賢哉はゆっくりと口を開いた。
だが、ほんの薄らと上気しているように見える頬もまた、紛れもないものだった。
賢哉は不甲斐ない自分を叱咤し、そして今一度の勇気を振り絞った。
『玲那!』
擦れ違ったひとがびっくりし、思わず振り返るくらいの声量だった。
名前を呼ばれた本人もあまりの驚きに肩を震わせ-でも、彼から目を離せない。
声を失っている玲那の両手を断りもなく奪い、賢哉は彼女と正面から向き合った。
吃驚する玲那と瞬きもせずに見詰め合い、やがて賢哉はゆっくりと口を開いた。

