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イケメンエリートの欠点
第7章 波乱の予感
靴を履く夫に倣おうとし、玲那は弾かれたように足を引っ込める。

賢哉が止める間もなくリビングにダッシュした玲那は、やがて淡いピンクの上着と家の鍵を手にして戻ってきた。

「玲那、まだ朝ご飯全部食べ終わってないだろ。だから今日は玄関までで大丈夫…って、言おうとしたんだけど」

肩で息をする玲那に、賢哉は苦笑いする。

「外、今朝は結構冷えてるみたいだよ」

念を押すのだが、妻の意思は変わらないようだった。

素早く上着を羽織り、靴もばっちり履き終えた玲那は、賢哉の背中をぐいぐいと押す。
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