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イケメンエリートの欠点
第8章 天秤にかける選択
「んー。それはちょっとマズかったかも」

冷凍うどんの簡単なひとりランチを済ませ、足を延ばした激安スーパー。

ジム仲間である美祈にばったり出会い、お茶をしようと赴いたファミリーレストラン。

ドリンクコーナーから各々飲み物を選び、席に着いたと共に玲那が切り出した話題に、美祈は眉を顰めた。

考える素振りも見せない美祈の即答に、玲那は重たい溜め息を吐く。

そもそも誰かに訊くまでもなく、初めから自分の中で答えは出ていた。

湯気の立った熱々のコーヒーはすぐには飲めそうになく、玲那は水の入ったコップに唇をつける。

「あー、もう。なんで口滑らせちゃったんだろ。私のバカバカ」

一度口にしてしまったものは、決して言わなかった事には出来ない。

分かってはいるが、悔まずにはいられない。

テーブルに両肘をつき、身を乗り出す体勢で、落ち込む玲那に美祈は声を掛ける。
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