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第9章 （未定）

「まさ、やっ！」

シーツを握り締めながら訴えるが、賢哉の動きが緩やかになる事はない。

肌と肌がぶつかる乾いた音に混じり、粘着質なそれが短い間隔で寝室に響き渡る。

「玲那、もうイキそうなの？」

声にして発する事が出来ず、小刻みに頷いてみせるが、夫がそれを聞き入れる気配はなかった。

灼熱の欲の塊が、リズミカルに後ろから出たり入ったりを繰り返す。

「ああ…い、いい、っ」

意識を手放せばすぐにでも快楽の頂点に向かいそうな中、玲那は奥歯を噛み締めて賢哉の律動に耐える。

毎日のように肌を合わせる妻の限界が近いかどうかなどと、わざわざ尋ねるまでもなかった。