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乳房星(再リフォーム版)
第46章 虹とスニーカーの頃
1月中旬から末頃までの間、イワマツグループの全メンバーたちは1日も休むことなく世界各地で活動を続けていた。

イワマツグループの全メンバーたちが1日も休まずに世界各地であくせくとしとんのに、たつろうさんの実家でどーでもええもめ事が発生した。

時は1月22日の夕方6時半頃であった。

たつろうさんの実家の大広間に4・5世帯の大家族が集まっていた。

テーブルの上には、ゴーセイな料理がところせましとならんでいた。

兼次は、職場の人に申し出ていた海事部へ異動することを取り消されて、尾鷲市内にある取引先の会社へ出向となった。

たつろうさんの実家の4・5世帯の大家族は『兼次が海事部へ異動が取り消されたからザマアミロ。』と思って祝杯をあげるつもりかもしれへん…

4・5世帯の大家族がそう思っていた時に、兼次がものすごい血相で家にやって来た。

(ガツーン!!)

兼次は、家に入るなりに六郎のこめかみをジュラルミンケースで激しく殴りつけた。

「オドレ殺されたいのか!?」

ジュラルミンケースで殴られた六郎は、泣きそうな声で言うた。

「兼次…なんで殴られなきゃいけないのだ…おじさんにどんな落ち度があるのだよぉ~」
「オレの海事部異動を取り消したのはオドレだ!!」

兼次は、ジュラルミンケースで六郎の後頭部を激しく殴りつけた。

「待ってくれ~ワシは違う…」
「ウソつくな!!」

みつろうの端にいた優香は『ちょっと待ってよ!!』と言うて兼次を止めた。

「ちょっと待ってよ兼次さん!!」
「なんやコラ!!」
「兼次さんの海事部異動取り消しと義父さまがどう言うカンケーがあるのよぉ!?」
「カンケーあるけんどついた!!六郎が知人のヤクザを利用して、職場の担当者をキョーハクしたことを聞いたけん激怒(おこ)っとんや!!」
「違うわよ!!」
「やかましいだまれドアホ!!」
「なんでアタシがドアホと言われたアカンねん!!」
「優香さんやめて…」

逸郎の端にいたさよこが、優香を止めた。

優香を止めたさよこは、やさしい声で兼次に言うた。
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