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乳房星(再リフォーム版)
第47章 サボテンの花
「多賀でございます…ああ、兼次の職場の課長さんですね…いつもやさしくしていただいてありがとうございます…えっ?…兼次はまだ帰宅していませんけど…どうかなさいましたか?」

受話器ごしの(ナマクラ)課長さんは、ザメザメ泣きながら『ワープロ使えない…』と言うた。

「大の男がビービービービービービービービービービービービービービービービービービービービービービービービービービー…女々しいわね!!…ワープロが使えない原因は、あんた自身がワルイのでしょ!!(…このあと、ナマクラ課長さんをボロクソに怒鳴りつけた…課長さんがボロボロに傷つく言葉が含まれているのでこれ以上かけません…あしからずご了承ください。)」

政子は、受話器ごしの(ナマクラ)課長さんに怒鳴り付けたあと、兼次に知らせると言うて乱暴に電話を切った。

(ガチャーン!!)

政子は、兼次のパルディオ(PHS)に電話をかけた。

兼次は、この時市内瀬木山町のバス停で帰りのバスを待っていた。

政子からの電話で『もう一度会社に行って』と言われた兼次は、仕方なく会社に引き返すことにした。

ところ変わって、国市松泉町(くにししょうせんちょう)にある事業所にて…

事務所内には、(ナマクラ)課長さんひとりがいた。

(ナマクラ)課長さんは、名古屋にある営業所の人から『女性従業員さんたちが楽しみにしているのだよ…(ワープロ)打ってくれるかなぁ…』と電話で言われて、ワープロ作成を頼まれた。

そのあと、ワープロで作成する原稿がファックスで届いた。

原稿は、名古屋の営業所に勤務する女性従業員さんと尾鷲市内の農業漁業従事者の男性の10対10のお見合いバスツアーの案内書と申込書である。

(ナマクラ)課長さんが『ワープロが使えん…助けてくれ~』と言うてジタンダをふんでいる中で兼次が事務所に到着した。
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