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乳房星(再リフォーム版)
第70章 いつでも夢を

「オレの研究が世に認められて表彰された…ゆりこと結婚することを決めて2人で準備していた…その時に大学の時の恩師が『いいお話しがあるけど…』と言うて、オレに中予農機に就職して、重役のメイゴと結婚してムコに入れ…』と命令した…小関(創業家)の家のムコに入ったら、一生研究できなくなる…恩師は『小関の家の人たちは多賀くんがムコ養子になったら、社長の肩書きを与えるというてるよ。』とやさしく言うた…けど、拒否した(てつろうとお見合い結婚する予定だった女性はのちにたつろうさんの嫁はんになった)」
てつろうは、お抹茶をひとくちのんでからけんちゃんに言うた。
「ほんで、オレはゆりこと結婚すると決意した…そしたら今度は実家の家族から反発が飛んだ…表彰された日の翌々日に実家のオカンが『代理シューカツで出席した市役所に就職することが決まったからUターンしなさい。』と命令された…だから…」
「それも断ったと言いたいのだろ…もうやめい…オンドレの泣き言なんぞ聞きとない…」
てつろうの言葉をさえぎったけんちゃんは、小皿に盛られている赤福をつまんで、口の中にほおばった。
てつろうは、ますますつらそうな表情を浮かべている。
近くを流れている五十鈴川のせせらぎと早すぎるセミの鳴き声が周囲に聞こえている。
てつろうは、お抹茶をひとくちのんでからけんちゃんに言うた。
「ほんで、オレはゆりこと結婚すると決意した…そしたら今度は実家の家族から反発が飛んだ…表彰された日の翌々日に実家のオカンが『代理シューカツで出席した市役所に就職することが決まったからUターンしなさい。』と命令された…だから…」
「それも断ったと言いたいのだろ…もうやめい…オンドレの泣き言なんぞ聞きとない…」
てつろうの言葉をさえぎったけんちゃんは、小皿に盛られている赤福をつまんで、口の中にほおばった。
てつろうは、ますますつらそうな表情を浮かべている。
近くを流れている五十鈴川のせせらぎと早すぎるセミの鳴き声が周囲に聞こえている。

