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乳房星(再リフォーム版)
第78章 ダブルブッキング・その2
その日の夕方6時半過ぎのことであった。

たつろうさんの実家の大広間に政子六郎夫婦と優香の3人がいて、晩ごはんを食べようとしていた。

みつろうは地区の会合に行く…和子はクラス会に行くと言うて出かけたので食卓にいなかった。

政子は、みつろうと和子がおらんと言うておたついていた。

優香は、政子に『おちついてください!!』と怒った。

「義母さま!!お願いですからおちついてください!!」
「おちついてなんかいられないわよぉ…みつろうと和子がいないから心細いのよ…」
「義母さま!!」

(ジリリリリリリリリリン!!)

この時、電話のベルが鳴った。

優香は、晩ごはんの用意を一度止めてから電話に出た。

電話は、英彦の出向先の会社からであった。

優香が受話器を置いた時に、英彦が帰宅した。

優香は、過度にやさしい声で英彦に言うた。

「英彦さん、ちょうどよかったわ…課長さんが会社に来てくださいと電話でいよったよ。」
「なんでやねん…疲れているのだよぅ…」
「疲れて帰ってきたところもうしわけないけど、(ワープロで)間違っている漢字があるから直してほしいと課長さんいよんのよ…すぐに行ってあげてね。」

英彦は、仕方なく会社へ行くことにした。

優香は、もう一度会社へ行く英彦をやさしい表情で送ったが、心中はもうしわけない気持ちでいっぱいであった。

その頃、和子は政子六郎夫婦と優香にクラス会へ行くとウソをついて将之が暮らしているアパートへ行った。

将之を好きになった和子は、好きになった翌日から部屋のソウジと衣服のセンタクと朝と晩のごはんを作るなどの家事全般をしていた。

将之も、和子のことが好きになった翌日から和子と結婚することを真剣に考えるようになった。
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