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乳房星(再リフォーム版)
第102章 ワインレッドの心・その2
「ひっ、ヒイイイイイイイイ…大株主どの…」

ポムじいさんにすごまれたCEOさんは、すっとんきょうな声をあげて腰をぬかした。

ポムじいさんは、腰をぬかしたCEOさんに厳しい口調で言うた。

「おぬし、さっきのセリフをもういっぺん言うてみろ!!アルコール飲料のプロをなめたらアカンぜよだと…そななセリフをほざくなんて…100億年早いわ!!」
「ヒイイイイイイイイ…」
「ビール畑しか知らないド素人のオンドレに、ボジョレーを語る資格などない!!」

ポムじいさんにすごまれたCEOさんは、その場でひれ伏した。

「すみませんでした…すみませんでした…わしの負けだ…デリシャン株19パーセント分を持ってけー!!」

ポムじいさんは、CEOさんからデリシャン株19パーセント分をぶんどったあと、その場から立ち去った。

そして、次の日の朝…

けんちゃんは、松山市内の実家で目ざめた。

ぼんやりとした状態で目ざめたけんちゃんに、ゆみさんがやさしく声をかけた。

「賢也さん…賢也さん…」
「えっ?ここ、どこやねん…」
「松山のあんたの実家よ。」
「実家…オレ、高知からどうやってここへ帰って来たねん…」
「あんたはゆうべ、菜園場町のナイトクラブでアホなことしてはったわね。」
「へっ…ああ、わて…石頭のCEOさんと…のみくらべをしてたんだ。」
「あんたはホンマにドアホやねぇ…せやけどおおきに…これで、ポムじいさんはデリシャン株の大部分を取得することができたわよ。」
「おおきに…おおきに…」

このあと、けんちゃんは厳しい現実をゆみさんから突きつけられた。

「そういうことで、明日からまたダイキ(ホームセンター)でがんばりなさい。」

(ドタッ…ブクブク…)

厳しい現実を突きつけられたけんちゃんは、口から大量の泡を吐いて気を失った。

その翌日、けんちゃんは再びダイキで働くことになった。

その一方で、けんちゃんはゆりこと結婚するのだと言うてフンキしていたけど、ゆりことてつろうがよりを戻して再婚することにまだ気がついてへなんだ。
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