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乳房星(再リフォーム版)
第128章 愛という名の勇気
(ジーッ、パチパチ…)

次に、ソロバンを使って噴煙の流れを計算する…

その時、私の顔が真っ青になった。

「アカン!!どないなってねん!!」

私の怒号を聞いたウェンビンさんが、私に声をかけた。

「どうしましたか?」
「もういっぺん計算してみる!!」

私は、もう一度120時間先まで動画を動かして、ソロバンをはじいて計算してみた。

しかし…

「アカン…どないせえ言うねん…」

私は、泣きそうな声で言うた。

ウェンビンさんは、私になにがあったのかを聞いた。

「どうしました?」
「南下してこないよぅ~」
「南下してこないって…」
「偏西風が南下してこんけん困っとんや!!」
「偏西風が南下してこない…」
「偏西風が南下しないと、ヨーロッパの空の物流網が寸断された状態が長びく…そないなったら経済損失が大きくなるのだよ!!」
「えっ?どう言うことですか?」
「つまりこう言うことや!!」

私は、ヨーロッパの白地図を使ってウェンビンさんに分かるように説明した。

この先のヨーロッパの気象の見通しでは、数日間偏西風が北寄りに居つづけるのでヨーロッパ方面に南下する見込みが立っていない…

偏西風が南下すれば、噴煙は取れる…

しかし、偏西風が南下しない状態がつづくとヨーロッパの空の物流網の寸断が長期化する。

そうなると、経済損失が大きくなる。

そうなると、イワマツグループが壊滅的なダメージを受けると言うことや。

それはなんとしてでも回避しなければ…

それから2週間後に、偏西風がヨーロッパ一帯に南下したので噴煙はきれいにのいた。

空の物流網の寸断が解消された。

しかし、急な予定変更がつづいたのでA班のメンバーたちのスケジュールがズタズタに壊れた。

2010年中、A班のメンバーたちはリース料や売り掛け金を滞納している取引先の会社へ取り立てに行くことばかりがつづいた。

こななことしたくなかった…

こななことしたくなかったのに、なんで取り立て屋せなアカンねん…

ツラい…

ホンマにツラい…

声あげて泣きたい…

この時、私の心はひどく傷ついた。

2010年中は、1日も休みがなかった…

クリスマス休暇なしで、予定変更ばかりがつづいた…

そして、2011年を迎えた。

まだまだ、つらい日々はつづく…
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