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乳房星(再リフォーム版)
第132章 北の宿から
1977年8月の第1日曜日だったと思う。

5つだった私は、信州で暮らしているエッセイストの先生の主宰の子どもキャンプに参加していたが、周囲の子どもたちと仲良くできなかったので置き去りにされた。

置き去りにされた場所は、ラジオドラマ『鐘の鳴る丘』の舞台である小さな宿泊施設だった。

エッセイストの先生は、5つの私に『おまえなんかのたれ死にせえ!!』と怒鳴りつけた。

その後、他の子どもたちを連れて足早に出発した。

それから数分後、私はワーワー泣きながら国鉄大糸線の糸魚川方面寄りの小さな無人駅まで走って行った。

無人駅に到着後、マァマたちに保護されるまでの間ベンチに座ってワーワー泣きまくっていた。

その時に、近くの家のラジオから信越放送ラジオの日曜日のリクエスト番組が流れていた。

番組最初のリクエスト曲が都はるみさんの歌で『北の宿から』であった。

『北の宿から』『愛の始発』『愛の終着駅』『ちいさい秋みつけた』『精霊流し』『わかってください』『そして、神戸』『恋の街・札幌』『空港』『ドナドナ』『シクラメンのかほり』『ふれあい』『想い出まくら』『夕焼け雲』…

泣き歌ばかりが番組終了まで流れていたので、5つの私はグスングスン泣きじゃくった。

(ピーッ、ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)

それから10年後の1987年10月…

ゆめいろ市から家出した15の私は、複数の鉄道路線を乗り継いで新潟駅まで逃げたあと、大阪行きの特急雷鳥に乗って南下した。

大阪駅で特急列車を降りたあと、阪神電車に乗り継いで神戸方面へ向かった。

それからあとのことは、よくおぼえていない…
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