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それでも僕は
第12章 12※








「宗田…今日の放課後、暇」
「ごめん、部活ある」
僕がかばんに荷物を詰め込んでいると隣の席の金髪の男、小谷くんが僕に放課後の予定を尋ねて来た。
「ふーん?って言うことは本入部するのか?」
「そうだよ」
小谷は少し退屈そうに長い髪を弄る。1年でダンドツの問題児の小谷くんと一応、優等生で通っている僕とでは相性があまり良くなさそうに見えるが、入学してから1週間くらい経つがほどほどに仲良くしている。これは僕と小谷くんが『ある意味』似たもの同士だからだろう。
「じゃあ、僕は部活に行くね」
「了解、また明日な」
僕は小谷くんと別れ、体育館に向かう。小学の頃、友達に誘われて僕はバスケを始めた。その友達はすでにバスケをやめたが、僕は何故かバスケを続けている。
「そういえば、今週の土曜日は新入生歓迎会をやるけど、参加者は東雲に申し出てくれ」
部長の里見はミーティングの最後に新入生歓迎会について軽く触れる。新入生歓迎会は女子バスケと合同でやるらしく、心なしか先輩達もそわそわしているような気がする。浮かれる部員達を傍目に僕は淡々と練習に参加する。
「なぁなぁ…宗田も歓迎会に行くよな」
同じ1年の部員の沢村くんに歓迎会参加するか尋ねられる。正直、大人数で集まってわいわいするのは好きじゃないが断るに適した言い訳も持ち合わせたなかったので渋々頷く。
「東雲せんぱーい…俺と宗田も参加予定です」
沢村くんは東雲先輩に歓迎会の参加を申し出る。
「分かったから、練習に戻れ」
東雲先輩はメガネのブリッジを押さえる、沢村くんはガッツポーズを取ったあと練習に戻った。バスケが強いと有名なだけあって練習の厳しさもかなりのものだった。僕はくたくたの身体を引きずって家に向かう。



『今週の食費です』



家に入り、リビングに行くと置き手紙と1万円札2枚が置かれていた。僕は蕎麦の出前を頼んで、自分の部屋で、私服に着替える。僕の父は弁護士、母は大学の講師を勤めている。おかげでなに不自由ない生活を送っているが、ふたりとも度が過ぎた放任主義で、僕にあまり興味ない。小学の頃は孤独を感じたが、今は割り切って好きにやらせてもらっている。
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