この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
それでも僕は
第12章 12※







「噂で聞いていたけど、マジで宗田と小谷って仲良いんだな」
信じられないと呟く沢村くん、割りと沢村くんも人のこと言えない気がするけど…。沢村くんは僕と正臣くんを席に案内して風船を渡す。
「しっかし、マジで宗田と小谷が仲良いの謎だよな…どう見ても火と油に見えるけど」
「ねぇねぇ、遥ちゃん…コイツなに?」
「……同じ部活の人だよ」
正臣くんと沢村くんのソリが合わなさそうな雰囲気に、正臣を連れてここ来たのは失敗だったかもしれない。
「遥ちゃんね…本当に仲が良いんだな…」
沢村くんが気になったのは、正臣くんが僕のことを名前呼びしていることらしい。沢村くんが僕を名前で呼んだことが気に障ったのか、正臣くんは薄ら寒い笑顔を張り付ける。
「ねぇ、喧嘩売っているなら買おうか?」
今にも沢村くんの胸倉を掴みそうな正臣くん。
「別に売ってないけど、遥ちゃんの迷惑になることをするのはどうかと思うぞ」
正臣くんが口の端をヒクヒクさせる、これは喧嘩になると思い僕はふたりの間に入ろうとした。
「実際はどっちもどっちだろ」
一触即発のふたりの間に躊躇なく割り込んだのは東雲先輩だった。東雲先輩は沢村くんと正臣くんの顔を交互に見て僕に哀れむような視線を送った。
「宗田は問題児1号、2号のお守りも大変だな」
「誰が問題児1号ですか!?誰が!?」
「こんな奴と一緒にすんじゃーね!!」
問題児1号と2号に同時に突っ掛かられた東雲先輩は肩を竦めた。
「だったら、くだらないことで喧嘩するのはやめることだな」
東雲先輩の指摘にふたりは揃って閉口した。東雲先輩でやれやれと首を横に振った。
「宗田もこのふたりを甘やかし過ぎるなよ、すぐに調子乗るから」
「あ、甘やかしているつもりはないんですが…」
どちらかと言うと僕は放任主義なのだが、第三者から見ると僕は正臣くんと沢村くんを甘やかしているように見えるらしい。
「そろそろ、交代の時間だから行くけど、トラブル起こすなよ」
忘れ物を取りに来た東雲先輩は自分のクラスに戻って行った。
「そういえば遥ちゃん、知ってる?」
「なにがですか?」
沢村くんの言葉不足の質問をされ、思わず聞き返す。
/219ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ