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それでも僕は
第16章 16※






「……俺、結婚することになったんだよね」
「………は?」
高校生の時からの恋人の言葉に俺は目を瞠った。







「はあ…」
「城田くん、最近ため息多いね」
同僚の美原がため息ばっかり吐いている俺に目を丸くした。
「あ、ああ…ちょっと」
気遣いできる美原は苦笑いしながら仕事に戻った。俺はこっそりため息を吐いて仕事を再開した。






「……お疲れ様でした」
「そういえば、城田くんは今日の飲み会参加するの?」
いきなり恋人に別れを告げられ、ぼーっとしていた俺は美原の言葉で飲み会があったことを思い出す。
「ねぇねぇ、私もっと城田さんとお話したいな」
最近入社したばっかの女子が俺と美原の会話に割り込んで来た。他にも数名の女性社員数名がこっそり俺に視線を向けている。困ったような顔をする美原に俺は肩を竦めた。
「あぁ…参加するよ」
俺がそう答えると女性社員が色めき立つ。
「………良かったの?」
「予定は空いていたから大丈夫」
俺が滅多に飲み会に参加しないことを知っている美原は少し困った顔で俺を見る。俺は肩を竦める。






「城田さんってカノジョとかいるんですか?」
「………いないよ」
「えぇ!?城田さんってモテそうなのに…」
俺に恋人がいないと聞いて黄色い声をあげる女性社員に俺は内心、ため息を吐いた。そこそこ顔が良い部類に入るらしいが、あいにく俺の恋愛対象は男だ。俺は適当に群がって来る女性社員をあしらいながらビールを飲干した。






「迂闊に参加しなければ良かったな」
女性社員に囲まれ、散々酒を飲まされた俺はふらふらしながら住んでいるマンションに向かう。
「ただいま…」
いつものくせでただいまと言うが、しーんと静まり返った部屋に俺はアイツがすでにマンションを出て行ったことを思い出す。色々とやる気を失った俺はスーツのままベッドにダイブした。







「またひとりで本を読んでいるのか?千里?」
いつも教室の隅で本を読んでいる俺に声をかけてきたのは幼馴染みの須藤 蓮だった。野球部の主将を勤めていた蓮はクラスの人気者で彼の周りには常に人だかりができていた。
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