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それでも僕は
第20章 20★
色々な本音が絡み合ってぐちゃぐちゃになる。ケイの幸せのためならどんな代償を支払う覚悟がある。その一方でケイには俺だけを見てほしいというがんぼうがある。
(ダメだな…俺は…)
ケイと一緒にいるとどんどん欲張りになってしまう。もっともっとケイがほしくてたまらなくなる。躰売ったから…とか、酷い目にあったから…とかではなく、躰を売ってでも、酷い目に合ってでも、例えこの先どんな辛いことがあってもケイだけは失いたくない。
「…うっ…うううっ…あああっ…」
俺の瞳から涙が溢れる、それまでなんとか気合いで立っていた俺はメンタル的に参ってしまい、膝から崩れ落ちてしまう。早く身体を洗って、怖い思いをしたケイのところに行って慰めないといけないのに、ケイに別れを告げられるのではないかと思うと恐怖で身体が動かない。ケイを守るって誓ったのに肝心な時に俺はどうしてこうも無力なんだろうか?
「…け、ケイ…うっあああっ…」
シャワールームにみっともない俺の泣き声が響いた。
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