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それでも僕は
第9章 9★





「ゆうは良く食べるね」
俺は空っぽのお腹にケイの作ったご飯を納める。ガツガツご飯を平らげる俺にケイは柔らかく微笑む。
「ケイの作ったご飯が美味しいからな」
「…ゆ、ゆうの作ったご飯ほどじゃないよ」
顔を赤くして照れるケイ、本当に可愛い。俺はケイの作った夕飯をあっという間に空にした。
「…ゆうがここまで食べると思わなかったよ」
今度はもっとたくさん作って置くねと言ってケイは食器を持ってキッチンに向かった。俺は後ろからそっとケイに近付く。
「ゆう…?」
「ちょっと久しぶりだから」
後ろから抱き付いた俺にケイは少し怪訝な顔になる。週末はいつも会ってるし、こまめに連絡を取ってるけど、小学生だったころより会えてない。自分が我が儘になっていることには気付いている。
「……ゆう、俺が皿、洗っておくから風呂に入って来て」
「……分かった」
ケイは俺のほうを向かずに言う。俺はケイを離し、バスルームに向かう、バスルーム前で一旦立ち止まり少し考えてケイのほうに振り返る。
「ケイも一緒に風呂入る?」
「ごめん、今日はもうお風呂に入ったんだ」
ケイにそっけなく断れ、俺は渋々バスルームに入る。汗を洗い流して湯舟に浸かる。朝からずっと張っていて気が緩む。学校もバスケも楽しいけど、だからと言って疲れないわけではない。だからついケイに甘えたくなってしまった。
(ダメだな…しっかりしないと)
ケイには支えてくれる人が必要なんだからと俺は自分に活を入れた。



「…まだ寝てなかったのか」
寝室に戻るとケイは俺を待っていた。どうやら持って来た宿題をしていたケイは俺の声を聞くと宿題から目を離し、俺のほうを向いた。俺がケイに分からないところがないか聞くとケイは大丈夫と答えた。
「…寝れないのか?」
「……ゆうを待っていた」
そうかと頷いて俺は髪を乾かす。
「じゃあ寝ようか?」
あまり夜更かしするとケイの身体に障る。
「…ゆう、寝る前に…少し甘えてみる?」
ケイはベッドの縁に座り両手を広げる。ケイの突然の提案に俺の頭が真っ白になる。
「……うん」
俺は呆然と頷く。自分でも知らないうちに俺は精神的に参っていたらしく、ケイの優しさに飛び付いた。
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