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恍惚なる治療[改訂版]
第8章 沼に溺れる
まさか自分がそこまで柳川先生と会うのを楽しみにしていたとは思いもしなかった…
目の前で掴み損ねた楽しみを追い掛け、翌週の日曜まで原稿を書き始めていく。
来月の原稿に掛かり始めると、日を追う毎に自分の身体に異変が起こり始めた。
体調が悪いわけでもないのに、ドキドキして胸やお腹がムズムズしてくる。
それは柳川先生の事を思い浮かべると強くなる…
今まで誰かと出掛ける予定があっても、ここまで落ち着かないなんて事は無
かったのに…
元はと言えば、あの人が俺に告白という先制攻撃をしてくるから、変に意識してしまうだけだ…
柳川先生とは友人関係なだけで、それ以上はダメだ…
感情が一線を超えないよう気持ちを自制すると、胸が苦しくなってくる。
身体の謎の異変に悩まされていると、約束の前日に俺はとんでもない夢を見てしまった…