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恍惚なる治療[改訂版]
第12章 熱に浮かされて

「はぁ…」

翌朝、スッキリした表情で起床した佐伯さんだったが、僕の顔を見るなり、頬を赤くして布団に潜ってしまった。

「昨日はすみません…俺なんか色々やらかしてたような…」
「いえ、僕も佐伯さんの体調の変化に気付けず申し訳ありません」
「謝らないで下さい。悪いのは俺なんで…」

顔だけ出して僕の様子を伺う佐伯さん。
顔色は良くなったが、風邪を甘く見てはいけない…

「原稿を送ったら、今日は何もせずゆっくり休んで下さい。明日になったら、完治してますよ」
「はい、ありがとうございます」

精一杯の笑顔を向けられ、胸がキュンとした。

「あんまり可愛い顔しないで下さい。キスしたくなるから…」
「え、ダメです!移るから…」

途端に布団に潜って、僕から逃れようとする彼を見ておかしくなってつい笑ってしまった。

「笑わないで下さいよ」
「すみません……あっ、そうだ、職場の人に教えてもらった美味しいお店があるんですけど、佐伯さんの仕事が落ち着いたら今度行きませんか?」
「いいですね、行きたい!」

返事をすると、なぜか急に表情が曇った。

「佐伯さん…?」
「なんか、俺ばっか柳川さんに色々してもらってますよね…何か返したいな…」
「返さなくていいですよ。あなたから元気をもらってますから」
「……?」

知らなくていいですよ。
あなたの顔を見ているだけで、触れるだけでいつも癒されて、愛おしい気持ちで満たされているから…




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