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恍惚なる治療[改訂版]
第6章 男性同士
断られると思っているのか、先生の眉間に皺が寄ってくる。
「でも、別に嫌じゃないです…柳川先生と会うのも、止めるつもりも無いですから、泣きそうな顔しないで下さい…」
段々と強張っていた表情は柔らぎ、目が煌々とし始めた。
「それは…OKという事で良いんですか!?」
「いや、OKしたわけじゃないです…勇気を出して告白してくれた気持ちを無碍に出来ないと思ったから…」
「……ありがとうございます…やはり佐伯さんは優しいな…告白は先走りましたね…友人から始めていっても大丈夫ですか?」
「はい」
友人としては…一応OKということにしておこう…
「そして、好きになって下さい…」
「いやいや、友人関係はOKだけど、好きになるのはちょっと…俺も一応ノーマルですし…」
「知ってます。そんな佐伯さんに振り向いてもらえるよう僕も頑張ります…」
夢中になると話が聞こえなくなるのか…
柳川先生は脱力して俺に覆い被さると、優しく抱き締めてきた。
「佐伯さん、嫌なら嫌だと強く拒絶しないと…僕みたいな相手にベタ惚れの男は引き下がりませんよ?」
「正直告白は嫌じゃなかったです…男性からの告白にびっくりしただけで…」
「そうなんですね…」
「………っ!?」
柳川先生の身体の変化に、気もそぞろになる…
…コレどうしたら良いんだ…?
「佐伯さん…」
「は、はい…」
「あなたを抱きたい…」
「だ、抱っ…!?」
聞き返そうとした瞬間、唇を塞がれ吸い上げられた…