• テキストサイズ
あの時、あのBARで
第2章  BAR・Remembrance
「私たち夫婦だけじゃなく、バーテンさんとも運命の糸で繋がれているようだわ。
 そうだ、シャンパンのボトルをお願いできますか?もちろん、グラスは3つで」
ね?と雅也に同意を求めると、あの時と逆にね、と肯きを繰り返した。
「あの時、僕たちのためにワインを開けてくださったお礼と、今夜の再会に」
にっこりと微笑みバーテンがアイスペールを用意し、
にぎやかな音をたてながら氷を入れる。シャンパンを華奢なグラスに注ぐと、
細かな泡が舞い上がった。
 それぞれが手にしたグラスを宙に掲げると、
店内の明かりがすべて取り込まれたような輝きを放つ。
「では、偶然が偶然を呼んだ僕たちの出会いと再会に、乾杯」
鈴のような音をたてて、3つのグラスが重なり合う。
「バーって、素敵で、不思議な所です・・」
あの時を思い出して、私はぽつりと呟く。
お酒だけじゃない、別の何かに酔わされてしまう。
私も彼も、そして知らない誰かも・・


      「オーバーナイトケース」より



/29ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ