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スカーレットオーク2
第1章 1 新婚生活
 ただ今夜の戦争では一つ勝負をしている。

お互いに相手を倒すか、もしくは所属国家が勝つかでベッドでの主導権を握るというものだ。

(直樹さんてばいつも自分が主導権握ってるくせに変なの)

直樹の提案だ。

(勝ったらどうしようかな)

思わずにやけてしまいハッとして周りを見る。

(誰もいないんだった)

一人で咳払いをしてまた画面に集中した。



FD:混戦してるな

タコヤキ乙:突っ込もうぜ

ピエロちゃん:kk

スカーレット:k



 ヒューマン側のパーティ二組と獣人のパーティ一組が戦っている。

(あ、『アンフロ』だ)

獣人パーティは直樹の操作する『ミスト』が所属している大手ギルド『アンダーフロンティア』だ。

(ミストがいる。隙をみてやっちゃおうか)

緋紗は目を光らせた。



FD:少人数に苦戦してると思ったら『アンフロ』かー

スカーレット:ミスト狙うよ

ピエロちゃん:えー

タコヤキ乙:きついけど残すのもきついか

ピエロちゃん:どうせやられるんなら戦士狙うかw

FD:しゃーねーなー



 ピエロちゃんが人狼の狂戦士ミストに防御力低下の魔法をかけ、FDが混乱魔法をかけた。

スカーレットは透明化をはかったままミストの背後に近寄る。

ピエロちゃん:ちょww大河ww



 ミストから離れたところにいた魔法剣士、大河に切り付けられた。

大河はクロコダイル姿になっておりヒューマンの面影は残っていない。

タコヤキ乙のヒーリングでなんとかピエロちゃんは持ち直したが、相手パーティーにもスカーレットと同じ盗賊がいるらしく透明化が無効化されてしまう。



スカーレット:やばw丸見えw

FD:引こうぜww



 敵味方総勢三十人ぐらいの中、ミストがスカーレット目がけて切りかかってくる。

(やだ。本気だ)

逃げ足が自慢の盗賊、スカーレットだが『月姫』の鈍足魔法をかけられ失速し、☆乙女☆に防御低下、全能力低下魔法をかけられたのちミストの強靭な一撃が振りかぶった。



スカーレット:ごめ

タコヤキ乙:あちゃー



 ちょうど戦争が終了した。

今夜はヒューマン側の勝利だ。

(あー。勝ってたんだー) 
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