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教えて、あなたのキモチ
第1章 パーティーと言う名の合コン
「よし…これで終わり、っと」
プリントアウトしてファイリングしたものを、課長のデスクに置いた。腕時計を見ると夜の8時を回っている。
道理でお腹が空くわけだ。
「唯衣ちゃん、送るよ」
「え、悪いって」
「何遠慮してんの。駅同じなのにバラバラに帰る方がおかしいでしょ。俺のつまんない話聞いてくれたお礼。それに、もう真っ暗だよ、外」
そう言って匠海くんはブラインドの隙間を広げて外を眺めている。
「なんかあったら困るでしょ?女の子なんだし」
「…じゃあ、お言葉に甘えて」
パソコンの電源を落として、フロアに人がいないことを確認すると、電気を消して一緒に会社を出た。
「ひゃー、寒いっ」
と身を縮めながら吐く息は、暗がりの道に白く浮かんでいる。
「11月も下旬だもんなぁ。あー、今年はロンリークリスマスかも」
「匠海くん、何だかんだですぐ彼女出来そうな気がするけど」
「あー…どうだろね。仕事に理解ある子がいいな」
匠海くんはそこで歩みを止めて、じっと私の顔を見つめた。つられて私も足を止める。
プリントアウトしてファイリングしたものを、課長のデスクに置いた。腕時計を見ると夜の8時を回っている。
道理でお腹が空くわけだ。
「唯衣ちゃん、送るよ」
「え、悪いって」
「何遠慮してんの。駅同じなのにバラバラに帰る方がおかしいでしょ。俺のつまんない話聞いてくれたお礼。それに、もう真っ暗だよ、外」
そう言って匠海くんはブラインドの隙間を広げて外を眺めている。
「なんかあったら困るでしょ?女の子なんだし」
「…じゃあ、お言葉に甘えて」
パソコンの電源を落として、フロアに人がいないことを確認すると、電気を消して一緒に会社を出た。
「ひゃー、寒いっ」
と身を縮めながら吐く息は、暗がりの道に白く浮かんでいる。
「11月も下旬だもんなぁ。あー、今年はロンリークリスマスかも」
「匠海くん、何だかんだですぐ彼女出来そうな気がするけど」
「あー…どうだろね。仕事に理解ある子がいいな」
匠海くんはそこで歩みを止めて、じっと私の顔を見つめた。つられて私も足を止める。