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教えて、あなたのキモチ
第1章 パーティーと言う名の合コン
店員さんと相談しながらオレンジの革のバインダーに決めて、数種類あるうちから、用途にあったリフィルを選んだ。
ついでにスケジュールシールも。
ただ予定を書き込むだけだと、外回りで忙しいサラリーマンと同じになってしまう。
客が何を買おうが店員はいちいち細かくは覚えていないし、手帳なんて自分しか見ないけど、一応『女子』らしさをアピールしたいな、なんて考えたりした結果だ。
会計を終え、意気揚々と電車に乗り込む。新しいものを買うと気分が高鳴り、心が広くなる。いつもはうるさいだけにしか感じない乗客同士の会話も、今日はさほど気にならなかった。
降車駅に着いて改札を出ると、いつもより早く上がれたとは言え、やはり辺りは薄暗い。
(今日も風冷たいな… 夕ごはんどうしよ)
首元のストールを巻き直しながら空を見上げていると―…
「痛っ」
後ろから誰かにぶつかられた。
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