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教えて、あなたのキモチ
第3章 思いがけぬ再会

「…化粧してもしてなくてもあんまり変わんないんだな?」
「…!」
篤哉さんはフッと笑って、掴んだ腕を解放した。
私は自由がきくようになると、すぐに身体の向きを変えて、キッチンに逃げ込んだ。
悔しくもバクバク音を立てる心臓を気にしながらも、やかんのお湯をカップに注いでいく。
例によってネスレのドリップコーヒー。
お湯を注いだ瞬間に立ちのぼる豊かな香りのおかげか、幾分か気持ちが落ち着いた気がする。
「どうぞ」
篤哉さんは静かにそれを口に運んだ。
「…この前のと違う味だな」
「この前のはブルーマウンテンで、今淹れたのはブレンドされたものです。コクは深いけど酸味は軽い方なので、多少は飲みやすいはずです。好き嫌いあるって言われればどうしようもないですけど…」
「まぁ、確かに」
その後は特に会話をすることもなく、音と言えばコーヒーを飲む音だけ。
中身が空になる頃、篤哉さんがおもむろに口を開いた。
「さっきの…」
「はい?」
「…!」
篤哉さんはフッと笑って、掴んだ腕を解放した。
私は自由がきくようになると、すぐに身体の向きを変えて、キッチンに逃げ込んだ。
悔しくもバクバク音を立てる心臓を気にしながらも、やかんのお湯をカップに注いでいく。
例によってネスレのドリップコーヒー。
お湯を注いだ瞬間に立ちのぼる豊かな香りのおかげか、幾分か気持ちが落ち着いた気がする。
「どうぞ」
篤哉さんは静かにそれを口に運んだ。
「…この前のと違う味だな」
「この前のはブルーマウンテンで、今淹れたのはブレンドされたものです。コクは深いけど酸味は軽い方なので、多少は飲みやすいはずです。好き嫌いあるって言われればどうしようもないですけど…」
「まぁ、確かに」
その後は特に会話をすることもなく、音と言えばコーヒーを飲む音だけ。
中身が空になる頃、篤哉さんがおもむろに口を開いた。
「さっきの…」
「はい?」

