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blossom
第7章 Love6:終わらない男
その週末、梅雨入りが宣言され雨が続いていた。
「買い物行ってくるね」
「一緒に行くよ」
子供たちは留守番するというので、久しぶりに夫と二人で買い物に行くことになった。
ドラッグストアでカゴに商品を入れながら動いていると目についたものがあった。赤いマトリョーシカのようなもの。佐野くんの部屋にいくつかあった。隠すように置いてあったけれど、一体何なのだろう…
足を止めて値段を見るとそれなりに高い。
(商品名は…なんていうんだろう?)
じっと見ていると夫に声をかけられた。
「ママ、そんなのじっと見てどうした?」
「え?あぁ、何かなぁと思って…」
「男が自分で処理するのに使うものだよ」
コソコソっと耳打ちしてきた夫。
「そ、そうなんだ…やだ…」
恥ずかしくなって直ぐにその場を離れた。
(そういえば、久しぶりにこの人とあんなに近づいたな…)
同じベッドで寝ていても、一切触れることはない。 この十年間、そんな近くて遠い存在だ。
男性が自分で処理することはもちろん知っている。手でするものだとばかり思っていたので、用途を知ってからもまだ不思議だった。今度佐野くんの家に行ったらよく見せてもらおう。
「買い物行ってくるね」
「一緒に行くよ」
子供たちは留守番するというので、久しぶりに夫と二人で買い物に行くことになった。
ドラッグストアでカゴに商品を入れながら動いていると目についたものがあった。赤いマトリョーシカのようなもの。佐野くんの部屋にいくつかあった。隠すように置いてあったけれど、一体何なのだろう…
足を止めて値段を見るとそれなりに高い。
(商品名は…なんていうんだろう?)
じっと見ていると夫に声をかけられた。
「ママ、そんなのじっと見てどうした?」
「え?あぁ、何かなぁと思って…」
「男が自分で処理するのに使うものだよ」
コソコソっと耳打ちしてきた夫。
「そ、そうなんだ…やだ…」
恥ずかしくなって直ぐにその場を離れた。
(そういえば、久しぶりにこの人とあんなに近づいたな…)
同じベッドで寝ていても、一切触れることはない。 この十年間、そんな近くて遠い存在だ。
男性が自分で処理することはもちろん知っている。手でするものだとばかり思っていたので、用途を知ってからもまだ不思議だった。今度佐野くんの家に行ったらよく見せてもらおう。