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blossom
第8章 Love7:嫉妬する男
[ 連絡遅くなってごめん]
夫からLINEがきて、仕事のトラブルで夜中、もしかしたら帰れないかもと告げられた。
「頑張って、無理しないでね」
四十を越えた夫を心配する気持ちは嘘じゃない。でも心の中には、ホッとしている自分もいた。
結局朝起きても隣には夫の姿はなかった。久しぶりの夫のいないベッドは広くって、そして少しだけ寂しくも感じた。
翌日Honeysのパート帰りにドラッグストアに寄り新しくクリームを買い、子供が帰宅するまでずっとまたクリームを塗りこんだ。背中の中央、手の届かないところに2、3個薄く残っていたけれど、ごまかせない濃さではない。
まるであの事実までも消し去ることができたように感じて、心が軽くなっていた。
その夜、いつもより遅く帰った夫は、食事だけとって眠ってしまった。
二日もシャワーも浴びてない夫と同じベッドで眠るのは嫌だったけれど、目覚めることはないだろうと確信できるほど熟睡していて、私も安心して朝まで眠ることができた。
翌朝アラームの前に目が覚めた。
無精髭の夫が、私の首にかかっていた髪を退かしながら、首筋をじっと観察していたのだ。
「ど、どうしたの?」
「いや…なんでもない」
「もう起きるね」
「…ああ…」
洗面所へ向かい、顔を洗う水を出す。
ドッドッドッと心臓が飛び出てきそうなほど大きく脈打っていた。
首周りを確認する。
(大丈夫。首は全部消えてる)
夫からLINEがきて、仕事のトラブルで夜中、もしかしたら帰れないかもと告げられた。
「頑張って、無理しないでね」
四十を越えた夫を心配する気持ちは嘘じゃない。でも心の中には、ホッとしている自分もいた。
結局朝起きても隣には夫の姿はなかった。久しぶりの夫のいないベッドは広くって、そして少しだけ寂しくも感じた。
翌日Honeysのパート帰りにドラッグストアに寄り新しくクリームを買い、子供が帰宅するまでずっとまたクリームを塗りこんだ。背中の中央、手の届かないところに2、3個薄く残っていたけれど、ごまかせない濃さではない。
まるであの事実までも消し去ることができたように感じて、心が軽くなっていた。
その夜、いつもより遅く帰った夫は、食事だけとって眠ってしまった。
二日もシャワーも浴びてない夫と同じベッドで眠るのは嫌だったけれど、目覚めることはないだろうと確信できるほど熟睡していて、私も安心して朝まで眠ることができた。
翌朝アラームの前に目が覚めた。
無精髭の夫が、私の首にかかっていた髪を退かしながら、首筋をじっと観察していたのだ。
「ど、どうしたの?」
「いや…なんでもない」
「もう起きるね」
「…ああ…」
洗面所へ向かい、顔を洗う水を出す。
ドッドッドッと心臓が飛び出てきそうなほど大きく脈打っていた。
首周りを確認する。
(大丈夫。首は全部消えてる)